2025.09.29
コンクリートに白いシミ!白華現象がタイルやコンクリートに発生する要因や対処法を解説
こんにちは、四季辺の赤土です。
「家の外壁やベランダに白い汚れができてきたけど、これはなに?」
「白華現象って自然現象なの?それとも施工不良?」
新築から数年経った住宅のコンクリート部分やタイル部分に、白い汚れのようなものが現れることがあります。この現象は白華現象(はっかげんしょう)、エフロレッセンスと呼ばれ、多くの住宅で発生する自然現象です。
この記事では白華現象について、以下の内容を解説します。
- 白華現象の概要
- 白華現象が発生しやすい条件と場所
- 効果的な対処法と予防策
この記事を読むことで、白華現象の原因から具体的な対処法まで、住宅オーナーとして知っておくべき知識が身につきます。ぜひ最後までご覧ください。
白華現象はコンクリートやタイルに発生する白いシミのこと
白華現象とは、コンクリートやモルタル、タイルの目地などに現れる白い粉状の汚れのことです。別名「エフロレッセンス」とも呼ばれ、建築業界では一般的な現象として知られています。
白華現象の正体は、コンクリートやモルタルに含まれる水酸化カルシウムが水分と反応して溶け出し、表面で結晶化したものです。この結晶が白い粉状となって表面に現れるため、白い汚れのように見えます。
白華現象は施工不良ではなく、セメント系材料を使用した建物であれば避けられない自然現象です。新築住宅でも築年数の経った建物でも発生する可能性があり、建物の構造的な問題を示すものではありません。
ただし、見た目の美観を損ねるだけでなく、放置すると表面の劣化を早める原因となる場合があるため、適切な対処が必要になります。
白華現象が起こってしまう要因
白華現象が発生する要因は、コンクリートやモルタルの化学的な性質です。セメントが水と反応して硬化する過程で、副産物として水酸化カルシウムが生成されます。
この水酸化カルシウムに水分が供給され、その水分が蒸発することで、白華現象が発生します。新築直後は特に材料中の水分量が多いため、白華現象が起きやすい状態にあると言えるでしょう。
また、雨水や結露などによって継続的に水分が供給される場所では、築年数に関係なく白華現象が発生する可能性があります。
白華現象が起こりやすい条件や場所とは
白華現象は、特定の条件や場所で発生しやすい傾向があります。
湿気の多い梅雨の時期
梅雨の時期は湿度が高く、コンクリートやモルタルが水分を吸収しやすい環境です。また、雨が降った後に晴れて急激に乾燥すると、白華現象が促進されてしまいます。
白華現象は水分の供給→蒸発により発生するため、梅雨時期に限らず、結露が発生しやすい場所や通気性の悪い箇所でも同様の現象が起こります。
気温が低い時期
気温が低い時期も、白華現象が発生しやすい条件の一つです。低温環境では水分の蒸発速度がゆっくりになるため、水酸化カルシウムが長時間かけて表面に移動し、濃度の高い白華現象となって現れます。
特に冬場は結露が発生しやすく、コンクリート表面に継続的に水分が供給される状況です。この水分が朝の日差しで蒸発する際に、白華現象が顕著に現れることがあります。
また、寒暖差の大きな時期には、熱膨張と収縮によってコンクリートに微細なひび割れが生じることがあります。ひび割れから浸入した水分が、白華現象を引き起こす原因となる場合もあるので、注意が必要です。
水分が多くかかる場所
雨水が直接当たる場所や、散水によって水分が供給される場所では白華現象が発生しやすくなります。以下のような場所は特に注意が必要です。
- ベランダや屋上の床面
- 外壁の雨が当たりやすい部分
- 階段や廊下などの水平面
- 植栽への散水が当たる壁面
特に水平面は水分が残りやすく、より多くの白華現象が発生する傾向があります。定期的な清掃と適切な対処が必要です。
白華現象の対策方法
白華現象を発見したら、その程度に応じて適切な対処法を選択することが大切です。
白華が薄い場合
初期段階で白華がまだ薄い状態であれば、比較的簡単な方法で除去できます。
ナイロンブラシまたは硬めの歯ブラシを使用して、白華部分を軽くこすります。力を入れすぎるとコンクリート表面を傷つける恐れがあるため、様子を見ながら優しくこすることがポイントです。
薄い白華であれば、ブラッシングだけで大部分を除去できます。作業後は清潔な布で乾拭きし、残った粉を取り除いてください。
この方法を定期的なメンテナンスとして実施することで、白華現象の進行を抑制する効果も期待できます。月に1回程度のペースで確認し、薄い白華を発見したら早めに対処しましょう。
白華が濃い場合
白華が濃くなって頑固な汚れとなった場合は、以下の手順で対処します。
まず、白華部分に散水して十分に水を吸収させます。乾燥した状態では汚れが固着しているため、水分を含ませることで除去しやすくなります。10分程度放置して、コンクリート表面が十分に湿った状態にしてください。
次に、ナイロンブラシで軽くこすって物理的に白華を除去します。水分を含んだ状態であれば、乾燥時よりも効果的に除去できます。
ブラッシングだけで除去できない場合は、希釈した酸性洗剤を使用しましょう。市販の酸性洗剤を説明書に従って薄め、白華部分に塗布してください。酸性洗剤は炭酸カルシウムを溶解する性質があるため、頑固な白華に効果的です。
(その他で家にある酸性のもの:お酢、レモンなどクエン酸のもの)
最後に、十分な水で洗い流します。洗剤の成分が残っていると、コンクリートの劣化や新たな汚れの原因となるため、しっかりと水洗いしてください。
なお、作業時は必ず手袋やマスクを着用し、換気の良い環境で実施してくださいね。また、植栽や金属部分に洗剤がかからないように注意しましょう。
白華現象の予防方法
白華現象は一度除去しても再発する可能性が高いため、予防対策を講じることが長期的な解決につながります。新築時から予防対策を実施することで、白華現象の発生を大幅に抑制できます。
コンクリートに防水加工を施す
最も効果的な予防方法は、コンクリート表面に防水加工を施すことです。防水加工によって水分の浸入を防ぐことで、白華現象の発生条件を断つことができます
代表的な方法は、吸水防止剤の塗布です。シリコン系やアクリル系の吸水防止剤をコンクリート表面に塗布することで、撥水効果を得られます。
また、防水塗料の使用も効果的です。ただし、塗料の種類によってはコンクリートの透湿性を阻害する場合があるため、専門業者と相談して適切な材料を選択することが重要です。
防水加工は5年から10年程度で効果が薄れるため、定期的な再施工が必要になります。費用はかかりますが、長期的な景観の維持と建物保護を考えると、有効な投資といえるでしょう。
白華防止剤を事前に混ぜておく
新築やリフォーム時には、モルタルやコンクリートに白華防止剤を混入する方法があります。この方法は施工段階での対策となるため、既存の建物には適用できませんが、最も根本的な予防策です。
なお、白華防止剤の混入は専門的な知識と技術が必要なため、施工業者と十分に打ち合わせを行うことが大切です。また、防止剤の種類や混入量によっては、コンクリートの強度や耐久性に影響を与える可能性もあるため、適切な材料選択が求められます。
白華が発生したら適切な対処を行おう
白華現象は多くの住宅で発生する自然現象であり、適切な知識があれば家庭でも対処できるものです。施工不良ではないため過度に心配する必要はありませんが、美観と建物保護の観点から適切な対応が求められるでしょう。
私たち四季辺では、自宅の状況やご予算、将来のライフスタイルも見据えて、最適な対策方法をご提案しています。
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