2025.10.15
犬走りとは?目的やメリット・主な材料について解説
こんにちは。四季辺の赤土です。
「犬走りって何?本当に必要なの?」
「犬走りを設置するメリットやコストを知りたい」
犬走りは建物の周辺に設置される設備で、建物を長期間保護する役割があります。しかし、本当に必要なのか、どのようなメリットがあるのかは、気になるポイントですよね。
そこでこの記事では、犬走りについて、以下の内容を解説します。
- 犬走りの基本的な役割と設置するメリット
- 犬走りに使用される主要な材料の特徴
- 犬走りの施工費用相場と注意点
ぜひ最後までお読みください。
犬走りとは?
犬走りとは、建物の外壁に沿って設置される、幅60〜100cm程度の舗装部分です。建物の基礎から少し離れた位置に、コンクリートやタイルなどの材料で施工されます。
「犬走り」の名前の由来は、昔の日本家屋で犬が建物の周りを歩き回っていた場所だったからと言われています。現代では、住宅を雨水や湿気から守る重要な役割を担っています。
犬走りは建築基準法で義務付けられてはいませんが、多くの住宅で採用されている設備です。建物の耐久性向上と美観の維持に欠かせない要素として、建築業界では広く認知されています。
犬走りを作るメリット
こちらでは、犬走りを設置することで得られる主要なメリットを5つ紹介します。
1.外壁に雨や泥が跳ねるのを防げる
犬走りの最も重要な役割は、雨水や泥の跳ね返りから外壁を保護することです。雨が降った際に、地面に落ちた雨水が土と混じって外壁に跳ね返るのを防ぎます。
外壁に泥水が付着すると、景観が損なわれるだけでなく、外壁材の劣化も進行します。特に木造住宅では、湿気による腐食やカビの発生リスクが高まるため、犬走りによる保護効果は非常に高いです。
また、基礎部分への水の浸入も防げるため、建物全体の耐久性向上にもつながります。
2.雑草が生えにくい
犬走りを設置すると、建物周辺の雑草発生を効果的に抑制できます。コンクリートやタイルで覆われた部分では、雑草が根を張れないためです。
雑草が生い茂ると、見た目が悪くなるだけでなく、害虫の住み家にもなります。定期的な草刈りや除草剤の使用が必要になり、メンテナンス費用もかかるでしょう。
犬走りがあれば、建物周辺の雑草管理の手間が大幅に削減され、きれいな外観を保てます。
3.庭を歩きやすい
犬走りは建物周辺を歩く際の通路としても機能します。雨上がりでも足元が濡れにくく、安全に移動することが可能です。
特に洗濯物を干す際や外構の清掃時には、犬走りがあることで作業効率が向上します。土や芝生の上を歩く必要がないため、靴や服装を気にする必要もありません。
おしゃれなタイルやレンガで仕上げれば、庭のデザイン性も高まります。
4.害虫の侵入を防ぎやすくなる
犬走りは害虫の住み家となる雑草や湿った土を排除するため、害虫の発生を抑制する効果があります。建物と土の間に物理的な障壁を作ることで、地面から建物内への侵入ルートを断てるのがメリットです。特に、床下への虫の侵入を防ぐ効果が期待できます。
5.防犯対策も可能
犬走りは防犯面でもメリットがあります。建物周辺に防犯砂利を敷いた犬走りを設置すれば、歩行時に音が発生するため、不審者の接近を察知できます。
また、建物周辺に隠れ場所となる植栽や障害物が少なくなるため、見通しが良くなります。隠れる場所が少ないというだけで、犯罪を抑制する効果があります。
おしゃれな外観を保ちながら、実用的な防犯対策を実現できる点も犬走りの魅力です。
防犯砂利についてはこちらをチェック!
「防犯砂利ってどうなの?施工するメリットやデメリット、選ぶポイントを解説」
犬走りの主な材料
犬走りに使用される材料には、それぞれ異なる特徴とメリットがあります。以下では、主な材料を解説します。
コンクリート
コンクリートは犬走りで最も一般的に使用される材料です。耐久性が高く、施工費用も比較的安価なため、多くの住宅で採用されています。
コンクリート製の犬走りは、水の浸透を完全に防げるため、基礎の保護効果が非常に高いのが特徴です。メンテナンスも簡単で、高圧洗浄機などで手軽に清掃できます。
ただし、経年劣化によりひび割れが発生する可能性があるため、定期的な点検が必要です。おしゃれさを重視する場合は、表面に模様を付けたり、着色したりする方法もあります。
砂利
砂利を使った犬走りは、水はけが良く、安価に施工できるのが特徴です。雨水が地面に浸透するため、排水性に優れています。
また、歩行時に音が発生するため、前述の防犯効果も期待できます。色や大きさの異なる砂利を組み合わせることで、おしゃれな外観を演出することも可能です。
デメリットとしては、雑草が生える可能性があることと、砂利が飛び散りやすいことが挙げられます。
タイル
タイル製の犬走りは、デザイン性と機能性を両立できる材料です。豊富な色やデザインから選択できるため、建物の外観に合わせたおしゃれな仕上がりが可能です。
耐久性が高く、汚れも落ちやすいため、長期間美観を保てます。滑り止め加工が施されたタイルを選べば、雨天時の安全性も確保できるでしょう。
施工費用はコンクリートより高くなりますが、住宅の価値向上にも寄与するため、投資効果の高い選択肢と言えます。
レンガ
(施工事例:ドライテック こちらは犬走りにドライテック、その他の範囲にレンガを敷いた施工例。おしゃれですね)
レンガを使った犬走りは、クラシックで温かみのある外観を演出できます。自然素材の風合いがあり、庭や外構全体のデザイン性を高める効果があります。
加えて透水性があるため、適度な水分調整機能も期待できます。部分的な補修も容易で、メンテナンス性も良好です。
おしゃれな外観を重視する方にはおすすめの材料ですが、施工費用は高めになる傾向があります。
インターロッキング
インターロッキングブロックは、コンクリート製の舗装材を組み合わせて施工する方法です。ブロック同士が噛み合う構造で、優れた強度を発揮します。
豊富なデザインパターンがあり、住宅の外観に合わせたおしゃれな仕上がりが可能です。部分的な補修や交換も容易で、長期的なメンテナンス性に優れています。
また、透水性のあるタイプを選べば、雨水の地下浸透も促進できます。機能性とデザイン性を重視する方におすすめの材料です。
犬走りをコンクリートで施工する際の費用相場
コンクリート製の犬走りの施工費用は、1㎡あたり7,000〜12,000円程度が相場です。一般的な住宅の場合、犬走りの面積は15〜25㎡程度になります。
費用には材料費、施工費、基礎工事費が含まれます。ただし、地盤の状況や施工業者により価格は変動するため、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。
なお、追加工事として、排水工事や防草シートの設置が必要になる場合があり、その際は別途費用がかかる点にも注意しましょう。
犬走りを作る際の注意点
犬走りを施工する際には、いくつかの注意点があります。事前に把握しておくことで、トラブルを避けて満足度の高い施工が実現できます。
材料によってはひび割れが起きる
コンクリートやモルタルを使用した犬走りは、経年劣化や地盤の変動によりひび割れが発生する可能性があります。特に寒暖差の激しい地域では、温度変化による膨張・収縮でひび割れリスクが高まります。
ひび割れを予防するには、適切な厚みでの施工と、伸縮継手の設置が重要です。また、質の良いコンクリートを使用し、十分な養生期間を設けることも必要です。
施工後は定期的な点検を行い、小さなひび割れを早期に発見・補修することで、大規模な劣化を防げます。
表面が熱くなりやすい
コンクリートやタイル製の犬走りは、夏場の直射日光により表面温度が高くなります。裸足で歩くと火傷の危険があるため、小さな子供やペットがいる家庭では特に注意が必要です。
対策として、表面に遮熱用の塗料を塗ったり、日陰を作る植栽を配置したりする方法があります。また、明るい色の材料を選ぶことで、熱の吸収を抑制できます。
夏場の使用頻度や家族構成を考慮して、適切な材料選択を行いましょう。
排水性が悪くなる可能性がある
コンクリートやタイルなど非透水性の材料を使用すると、雨水の地下への浸透が阻害され、排水性が悪くなる場合があります。この場合、適切な勾配設計や排水設備の設置が不十分だと、水たまりが発生する可能性があります。
施工時には、建物から離れる方向へ1〜2%程度の勾配を付けることが重要です。また、雨水を適切に排水するための溝や配管の設置も検討しましょう。
透水性コンクリートや透水性タイルを選択することで、排水問題を解決できる場合もあります。
透水性コンクリートに関しては、以下の記事をご覧ください。
「透水性コンクリート「オワコン」とは?特徴やオコシコンとの違いを解説」
犬走りの施工はプロへ相談を
犬走りの施工は、建物の保護と長期的な住環境の維持に直結する重要な工事です。適切な設計と施工技術が必要なため、専門業者への相談をおすすめします。
経験豊富な業者であれば、敷地の条件や予算に応じて最適な材料と工法を提案してくれます。また、建物全体の設計との整合性も確保できるため、美観と機能性を両立した犬走りを実現できるでしょう。
私たち四季辺は、自宅の状況やご予算、将来のライフスタイルも見据えて、最適な犬走りの施工方法をご提案しています。
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四季辺スタッフの赤土(あかつち)です。
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